FGノットは、PEラインをリーダーへ左右交互に編み付け、仮止めしてから締め込む結び方です。編む回数だけでなく、編み目がそろっていることと、締め込み後にリーダーが滑らないことを確認してください。
作業の順番は「編み込み→ハーフヒッチで仮止め→締め込み→リーダーの余りを切る→末端処理」です。リーダーを切るのは、締め込みと滑りの確認が終わってからにします。
FGノットで接続するものと必要な道具
PEラインは、細い繊維を編んだ釣り糸です。リーダーは、その先に接続するナイロンやフロロカーボンの糸で、岩や魚の体などとの接触に備えて使います。ショックリーダーとも呼ばれます。
FGノットは、編み付けたPEとリーダーの摩擦で保持する「摩擦系ノット」の一つです。リーダー自体に大きな結び目を作らないため、接続部を細く仕上げられます。エギングやシーバス釣り、ショアジギングなどで使われます。
- 使用するPEラインとリーダー
- PEを切れるハサミと、リーダーを切れるハサミやラインカッター
- ラインを締め込むための専用締め具
- 手元を確認できる明るい作業場所
練習では、PEの端糸を40〜50cmほど、リーダーの端を20〜30cmほど残すところから始めると、持ち替える余裕を作れます。必要な長さは持ち方によって調整してください。端糸とは、結んだ後に切り落とす余りの糸です。
ルアーや針は付けずに作業します。細いPEを素手や指に巻き付けて強く引かないでください。皮膚を切るおそれがあるため、強い締め込みには専用の締め具を使います。
FGノットの結び方:手編みの基本手順
ここでは、PEの本線と端糸を左右に分け、リーダーへ交互に編み付ける方法を説明します。本線は、リールにつながる側の糸です。リーダーにも、ルアーや仕掛けにつながる本線側と、切り落とす端糸側があります。
1.PEとリーダーを交差させる
リーダーをまっすぐに持ち、PEを直角に交差させます。交差点を指で押さえ、PEの本線と端糸を左右に分けて持ちます。
編み始める位置には、リーダーの端まで十分な余裕を残してください。最初から端に近すぎると、編んでいる途中で抜けやすくなります。
2.左右のPEを交互に回して編む
- 片側のPEをリーダーの裏へ回し、表側へ戻します。できた編み目を押さえ、たるみを取ります。
- 反対側のPEを、先ほどとは反対の向きでリーダーへ回します。できた編み目を、直前の編み目の隣に寄せます。
- 左右を交互に繰り返します。毎回、PEのたるみを取り、リーダーにも軽い張りを保ちます。
リーダーに対して、左右から交互にPEが組み付く形にします。端糸だけを同じ方向へぐるぐる巻く方法とは異なります。巻く方向や糸の持ち替えが分からなくなったら、そのまま進めず、使用ラインのメーカーが公開しているFGノットの図解や動画と照らし合わせてください。
練習の目安は、片側を編む動作を1回として、左右合計20〜30回です。左右1組なら10〜15組になります。ただし、適した回数はラインの太さや組み合わせによって変わります。使用ラインのメーカーが回数や手順を示している場合は、それを優先してください。
編み目は、隙間の少ない細い帯状にそろえます。途中に大きな輪が残る、同じ場所で団子になる、編み目が重なる場合は、その部分まで戻して編み直します。
3.ハーフヒッチを2回して仮止めする
編み込みを押さえたまま、PEの端糸で、PE本線とリーダーを一緒に囲んでハーフヒッチをします。
ハーフヒッチは、対象の糸を端糸で囲んで輪を作り、その輪へ端糸を通して締める結びです。まず1回締め、次は輪を作る向きを逆にして、もう1回締めます。結び目は編み込みの端に寄せ、隙間やたるみを残さないようにします。
仮止めは、編み目がほどけるのを防ぐための作業です。この時点ではリーダーの余りを切りません。
4.PE本線とリーダーの本線側を引いて締め込む
結束部を水で軽く湿らせます。PE本線と、ルアーや仕掛けにつながるリーダーの本線側を締め具で保持し、ゆっくり力を増やして引き合います。締め具への巻き方や保持方法は、製品の説明に従ってください。
引くのは端糸ではなく、実際に魚の引きを受ける両側の糸です。一気にあおらず、編み目全体が締まるように段階的に負荷をかけます。ラインが切れるまで引く必要はありません。
編み込みが細く締まり、リーダーへ密着しているか確認してください。PEの色が濃く見えることもありますが、色の変化だけでは合否を判断できません。
5.滑らないことを確認してリーダーの余りを切る
もう一度、PE本線とリーダーの本線側をゆっくり引きます。編み込みの位置が移動せず、リーダーが抜けてこないことを確認してから、余りを切る工程へ進みます。この確認だけで結束強度を測れるわけではありませんが、滑りや締め不足を見つけるために大切な作業です。
リーダーの切り残しは1〜2mm程度を目安にします。使用ラインのメーカーが別の切り残し量を指定している場合は、その手順に従ってください。ぎりぎりまで切ろうとして、PEを傷付けないように注意します。
切り口を火であぶる処理は、この手順では行いません。熱でPEを傷めるおそれがあるため、初心者は火を使わずに仕上げてください。
6.PE本線だけにハーフヒッチをして仕上げる
リーダーの余りを切った後は、PE端糸でPE本線だけを囲み、向きを交互に変えながらハーフヒッチを4〜6回ほど行います。1回ごとに結び目を寄せ、たるみを取ります。回数は一例なので、メーカーの手順があればそちらを優先してください。
最後の結びは、作った輪へ端糸を2回通してから、輪を整えながら締める方法があります。途中の結び目が緩まないように押さえ、最後までしっかり締めます。PE端糸を数mm残して切り、完成後にも本線同士をゆっくり引いて確認してください。
締め込みができたかを判断するチェック項目
- 編み目がそろい、大きな隙間や浮いた輪がない
- 本線同士を引いても、編み込みがリーダー上を移動しない
- リーダーの切り残しが短くなるなど、抜けの兆候がない
- PEに毛羽立ちや切れかけた繊維がない
- リーダーに傷や折れ癖などの異常がない
- 末端のハーフヒッチが緩んでいない
少しでも滑る結束は、そのまま使わず結び直します。仕上げのハーフヒッチを増やすだけでは、編み込み部分の締め不足への対処にはなりません。
竿のガイドへ通した後は、接続部をゆっくり出し入れし、強い引っ掛かりがないか確認します。ガイドとは、竿に付いている糸を通す輪です。引っ掛かった場合は無理に引かず、リーダーの切り口や末端処理の形を見直してください。
FGノットが抜ける・切れるときの見直し方
| 症状 | 主な確認箇所 | 対処 |
|---|---|---|
| 引くとリーダーが滑る | 編み込み中のたるみ、回数、締め込み不足 | ラインに合う手順と回数を確認し、張りを保って編み直す。リーダーを切る前に本線同士を締める |
| 編み込みが団子になる | 左右の順番、巻く向き、編み目の重なり | 1回ずつ編み目を隣へ寄せ、乱れた位置まで戻す |
| 締め込み中にPEが切れる | 傷、締め具での保持方法、急な負荷や引き過ぎ | 傷んだ部分を除き、締め具の説明に従って徐々に引く |
| 末端がほどける | ハーフヒッチの緩み、端糸の切り過ぎ | 結束部を点検し、編み込みまで緩んでいれば結び直す。仕上げは1回ごとに締め、端糸を数mm残す |
| 投げたときに接続部付近で切れる | 結束部の傷、ガイドへの引っ掛かり、糸絡み | 結び目以外も点検し、原因を確認してから投げ直す |
キャスト時の切断は、FGノットだけが原因とは限りません。点検の順番は、PEラインがキャスト時に切れる原因と点検手順で確認できます。
釣行前は実際に使うラインで練習する
太めの糸で手順を覚えた後は、実際に使うPEとリーダーの組み合わせで練習してください。太さや硬さが違うと、編みやすさと締まり方も変わります。
毎回同じ数え方で編み、リーダーを切る前に引っ張り確認を行います。釣行中も、根掛かりで強い負荷がかかった後や接続部に傷を見つけたときは点検し、滑りや毛羽立ちがあれば結び直してください。


