ハゼのちょい投げは、砂泥底にエサを置き、10〜20秒ほど待ってから20〜50cmほどゆっくり動かすところから始めましょう。この間隔は固定の正解ではなく、魚の反応を探るための目安です。

この記事では、河口や内湾でマハゼを狙う釣り方を紹介します。遠くへ投げることより、エサを底に届け、魚がいる場所で止めることが大切です。アタリが出た場所では少し長めに待ち、反応がなければ少しずつ位置を変えます。

エサを置く場所は砂泥底と、その変化を狙う

初めてなら、河口や内湾のうち、釣りが認められている足場の安定した場所を選びます。マハゼを狙う場合は、砂や泥がたまる底が候補です。岩や大きな石が多い場所は、仕掛けが引っ掛かる「根掛かり」が増えます。

やみくもに遠投するより、近い場所から次のような場所を探ると、釣れた位置を把握しやすくなります。

  • 足元から少し沖の砂泥底:まず短い距離へ投げ、着底と仕掛けの動かし方を確認する。
  • 浅い場所から深い場所へ変わる境目:底の起伏が変わる場所を探る。ただし、引いたときの抵抗だけで水深の変化を判断しない。
  • 流れが緩む場所:仕掛けが流され続ける場所より、底に落ち着かせやすい場所を探す。

引いている途中で抵抗が変わったら、いったん止めて反応を見ます。ただし、底質の違いや海藻、障害物で抵抗が変わることもあります。毎回同じ位置で引っ掛かるなら、そこを無理に引きずらず、投げる方向を変えてください。

潮が引くと浅場が干上がる釣り場もあります。釣行前に潮汐表の読み方を確認しておくと、水位の変化を見込んで計画できます。

仕掛けは短い1本針から始める

初心者には、小型の天秤に短めの1本針仕掛けを組み合わせた形が扱いやすいです。天秤は、オモリと針側の糸を離し、絡みを減らすための部品です。道糸に天秤をつなぎ、天秤の仕掛け側に針付きのハリスを取り付けます。オモリ一体型と別付け型があるため、購入した製品の説明に沿って組み立ててください。

道具 選び方の目安
竿 2m前後の扱いやすい竿。使うオモリが竿の適合範囲内か確認する。
リール・道糸 小型スピニングリールにナイロン2号前後。道糸は、リールに巻く主となる糸。
オモリ 2〜5号程度を候補に、底に落ち着く範囲で軽いものを選ぶ。オモリの1号は約3.75g。
針 ハゼ用5〜7号程度を出発点にする。針の種類で大きさが異なるため、商品の対象魚表示も確認する。
ハリス 針につながる糸。まずは長さ30〜50cm程度の短めの仕掛けで絡みを減らす。

これらは短い距離を投げるための目安です。流れや風でオモリが転がる場合は、竿の適合範囲内で重くします。それでも落ち着かないなら、流れの緩い位置へ移動したほうが操作しやすくなります。

エサは針先を出し、垂らす部分を短くする

エサはアオイソメやジャリメなどの虫エサが使えます。頭側から針を刺し、針先を外へ出します。最初は、針から垂れる部分を1〜2cm程度にして様子を見ましょう。

長く垂らすと、ハゼが先端だけをくわえ、アタリがあっても針に掛からないことがあります。小さなアタリばかりで掛からないときは、垂らしを短くするか、小さめの針に替えます。

エサが白くなって張りを失ったり、ちぎれたりしたら交換します。針先にエサがかぶっていないかも、投げる前に確認してください。

投げた後は「着底・待つ・少し動かす」を繰り返す

1.着底したら余分な糸を巻き取る

後方と左右に人や障害物がなく、投げる先にも人や船がいないことを確認し、力まず短い距離へ投げます。着水後はオモリを沈めます。糸の出が止まったり、張っていた糸がふっと緩んだりするのが、オモリが底に着いた目安です。流れや風があると分かりにくいこともあります。

着底したらリールのベールを手で戻し、たるんだ糸をゆっくり巻き取ります。ベールは、糸を巻き取る位置へ導く金属のアームです。糸が大きくたるんでいると、魚の反応が竿先まで伝わりにくくなります。ただし、巻き過ぎてオモリを動かさないようにし、糸が軽く張ったところで止めます。

2.まず10〜20秒ほど止める

着底直後は動かさず、ハゼがエサを見つける時間を作ります。竿を手に持って待つと、竿先や手元に伝わる「コツコツ」というアタリを捉えやすくなります。

この段階でアタリが出るなら、その場所を急いで通り過ぎないようにします。魚の反応がある間は、動かすことより止めることを優先し、針を掛けるタイミングを見ます。

3.反応がなければ20〜50cmほど動かす

竿をゆっくり引き、オモリを底に沿って短く移動させます。その後は、竿を元の位置へ戻しながら余分な糸を巻き取り、再び止めます。竿の動きと実際の移動距離は一致しないため、距離はおおよその目安で構いません。

速く巻き続けると、ハゼがエサをくわえる間を取りにくくなります。最初は「少し動かして止める」をはっきり分けてください。

待つ間隔はアタリに合わせて変える

反応 次の操作
止めている間にアタリが出る その場で止め、続く反応を見る。次の投入でも同じ位置を狙い、必要なら30秒程度まで待つ時間を延ばしてみる。
動かした直後にアタリが出る その場で止める。次も短く動かし、止める操作を試す。
数回動かしても反応がない 回収してエサを確認し、投げる方向や距離を変える。
エサだけ取られる 垂らしを短くし、針の大きさと針先の露出を確認する。

例えば、少し引いた直後にアタリが出たなら、そこで待ちます。釣れたら次も同じ方向と距離へ投げ、反応のあった位置を重点的に探ります。待つ秒数を厳密に数えるより、どこで、どの操作の後にアタリが出たかを覚えるほうが役立ちます。

アタリが出たら大きくあおらず、軽く合わせる

合わせとは、竿を動かして魚の口に針を掛ける操作です。小さなアタリが一度出ただけなら、仕掛けを止めて続く反応を見ます。コツコツが続く、竿先が引き込まれるなどの反応が出たら、糸のたるみを取り、手首で軽く竿を持ち上げます。

強くあおる必要はありません。魚の重みが乗ったら、一定の速さで巻き取ります。毎回掛からない場合は、エサの長さと針の大きさを見直し、合わせるタイミングも少し変えて試してください。

根掛かりと投げる前の安全確認

底を引いていて急に動かなくなったら、力任せに引かず、いったん糸を緩めてから角度を変えて試します。外れない仕掛けを竿で強くあおると、外れたオモリが飛んでくる危険があります。糸を素手に巻き付けて引くことも避けてください。無理に回収しようとせず、足場の端へ身を乗り出さないようにします。

足場がよくてもライフジャケットを着用し、現地の釣り禁止・立入禁止の表示や投げ釣りの制限に従います。船の航行や係留作業を妨げる場所へ仕掛けを投げないでください。投げるたびに後方と左右、投げる先を確認します。

強風で仕掛けを制御できない日や雷の恐れがある日は中止します。風や波を含めた判断に迷うときは、風・波・雷から釣りを中止する判断手順を確認してください。